AX 電車でGo“東京湾釣り日記” 魚とダイオキシン汚染
ダイオキシン汚染は10年以上も前からの問題にされていましたが、昨年の原発事故以来放射能汚染の影に隠れてしまった感があります。
また、いろいろな対策の結果水質が良くなり、あまり問題の無いレベルになっているのではないかと安易に考えていたのですが、最近江東区で釣れるハゼが高濃度のダイオキシンに汚染されているとの情報があり、改めてダイオキシンについて調べてみました。

ダイオキシンとは
三省堂大辞林には
「ポリクロロジベンゾジオキシン( PCDD )の俗称、また特にその中の 2 ・ 3 ・ 7 ・ 8 - テトラクロロジベンゾパラジオキシン( TCDD )C12H4O2Cl4 のこと。毒性が強く分解されにくい化合物で、皮膚・内臓障害を起こし、催奇形性・発癌性があるものが少なくない。除草剤 2 ・ 4 ・ 5 - T などの分解で生成するといわれ、都市のごみ焼却の灰、製紙の汚泥、自動車の排ガス中に見出されており、環境汚染物質として問題となっている。」
と書かれていました。
簡単に言うと、ゴミ等を焼却した時に発生する猛毒の有害物質のこと。
そして、残念な事に日本は世界一のダイオキシン排出国だそうです。
この有害物質が、空気中、土の中、水中などを通じて野菜、動物、魚などに蓄積し、それを食べた人間にも影響を及ぼすようです。

ダイオキシンの健康への影響
ダイオキシンは猛毒であると言われていますが、これを含んだ食物を食べたからと言ってすぐに健康への影響が出る事は無いようです。
食物に含まれるダイオキシンは極めて微量で、1グラムの1兆分の1の1ピコグラム(1pg)という単位が使われており、食物に含まれるダイオキシンの量はこれを毒性に換算したpg-TEQ/gという単位が使われています。
そもそも、ダイオキシンは空気、水、食物に含まれており、知らない間に毎日摂取してますが、これが多量に体内に蓄積されると、癌を誘発したり、生殖能力が低下したり、生まれて来る子供に障害が出たりすると言われています。

どの位食べると害があるのか
ダイオキシンを多量に含んだ食物を1回や2回食べたからと言って、急に健康を害することは無いようです。
長い間食べ続けて体内に蓄積されていくことで、前述のような影響が出てくることが考えられるようです。
このため、生涯にわたって毎日摂取し続けた場合でも、健康に悪い影響を及ぼさない安全な1日の摂取量(耐容1日摂取量:TDI)が決められており、日本では4pg-TEQ/kg/日となっています。
これは、1日の摂取量を体重1Kgにつき、4pg-TEQ以下に抑えれば大丈夫という意味です。
一時的にこの量をオーバーする日があっても、1週間とか1ヶ月とかの平均がこれ以下であれば問題ないようです。

毎日のダイオキシン摂取量
私たちは、日常生活の中で知らないうちにダイオキシンを摂取しており、日本人平均の1日当たりのダイオキシン摂取量は1.13pg-TEQ/kgで、そのうちの90%は魚介類からの摂取だそうです。
つまり毎日の食事で耐容1日摂取量の約4分の1程度のダイオキシンを食べてしまっているという事になり、 魚を沢山食べる人ほどダイオキシンの摂取量が多いということになります。

東京湾で釣った魚は大丈夫か?
魚に含まれるダイオキシンは、生息地、魚の種類、大きさなどによって大きく異なるようですが、大都市の大きな河口付近で採れた魚は汚染度が高いようです。
東京湾で釣れた魚は大丈夫でしょうか。
ネットで調べたら、平成21年度、22年度の東京都の調査結果が出ていました。
可食部分の測定結果とのことなので、内臓などは取り除いて切り身にした部分だと思われます。

ハゼ  1.5 (新川宇喜田橋付近)  21年 
スズキ 1.1 (東京湾・東西なぎさ沖)21年
カレイ 1.6 (隅田川河口)     22年
マアナゴ2.9 (隅田川河口)     22年
(単位は pg-TEQ/g)

食べても大丈夫かな?。
100グラムの切り身を、体重を50キロの人が食べるとして計算して見ました。
ハゼ   1.5×100÷50=3.0(pg-TEQ/kg)
スズキ  1.1×100÷50=2.2  
カレイ  1.6×100÷60=3.2
マアナゴ 2.9×100÷50=5.8 
マアナゴだけは、耐容1日摂取量pg-TEQ/kgをオーバーしています。
年に数回程度しか食べないのであれば問題ないとは思いますが要注意ですね。

問題は横十間川のハゼ!
すでにお知らせした通り、「第7回一緒に釣りをしましょう会」の釣り場の1つを横十間川にしていました。
場所選びの時点で、汚染の情報についてもチラリと目にしてはいたのですが、多くの釣り人で賑わう釣り場なので大丈夫だろうと思いあまり気にしませんでした。
しかし、改めて調べてみたところ、江東区から最新の調査結果が公表されていました。
それによると、横十間川のハゼのダイオキシン汚染は・・・・
小さいもの(平均3グラム)で5.6pg-TEQ/g
大きいもの(平均18グラム)だと14 pg-TEQ/g
これは可食部分ではなく、1匹まるごとの測定値らしいので、単純に前述のものと比較する事は出来ませんが高濃度に汚染されているようです。
まるごと食べるとすると、小さいもので12匹、大きいものでは0.8匹で耐容1日摂取量をオーバーしてしまいます。
実際に食べる時は、内臓や頭は取り除くのでダイオキシンの量はこの何分の1かに減るものと思われますが、それにしても心配な値です。
江東区保健所では、次のような注意を呼び掛けています。
「調理時に頭と内臓を取り除けば半分以上減らすことができますので、頭と内臓を取り除いて食べてください。
区内河川で釣れるハゼはダイオキシン類濃度が高いので継続的に大量に食べないでください。
また、妊娠中の女性や妊娠する可能性のある女性、お子さんは食べないようにしてください。」

詳しくは江東区発行の「食品衛生ニュース」をご覧ください。

孫には食べさせられません!
ダイオキシンが高濃度に蓄積された魚であっても、継続的に、大量に食べなければ健康に害は無さそうです。
年に何回か「耐容1日摂取量」を超えて食べても大丈夫らしいので、横十間川のハゼを年に10匹か20匹食べても影響が無いのかも知れません。
特に私のような老人は、問題なさそうなので、平気で食べることにします。
しかし、精子数の減少や、性ホルモンの低下など、生殖能力に影響するらしいという記事を見ると、これから子孫繁栄に励むであろう若き釣友の、c君やs君、n君、y君達には食べさせたくないなぁと思ってしまいます。
自分は平気で食べても、子供や孫に食べさせるのとには躊躇してしまいますね。

そこで、一大決心!!。
「第7回一緒に釣りをしましょう会」の会場から横十間川を外すことにしました。
他の釣り場にしようかとも考えたのですが、江東区のハゼ全般が注意の対象となっているので、場所を替えても問題はありそうなので、ハゼ釣りは止めて会場は若洲だけにします。

事前に良く調べてから、釣り場を決めるべきでした。
ご迷惑をおかけした事をお詫びします。

なお、東京湾で釣った魚は、ハゼに限らずどの魚も、市場で流通している魚よりも高めののダイオキシンが蓄積している傾向にあるようです。
食べても問題の無いものと思われますが、各自ご判断ください。
この記事が参考になれば幸いです。

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コメント
RIP さんへ
4年前の記事をお読みいただき、コメントありがとうございます。
たしかに、釣り人が年に2回か3回食べた程度では健康への影響はほとんど無いのではないかと思います。
特に私のような老人は問題なさそうですが、子供には食べさせたくないですね。
2016/06/29(Wed) 21:39 | URL | 川越のGG | 【編集
東京でも荒川や江戸川などの本流ならばたくさん食べなければ大丈夫と思います。私は建設関係の仕事をしていてダイオキシンや有毒な物質の調査をしたことがあります。それらの物質は主に砂が堆積する場所に多く含まれます。要するに本流でも川のカーブなどです。江東区などの枝の川などは調査したことはありませんがあまり食べる気になりませんね。また中川の下流は耐震化工事で何十億もの予算を使ってセメント改良していますので有害性が高いのではないかと思います。
2016/06/29(Wed) 17:23 | URL | RIP | 【編集
マル さんへ
お久しぶりです。
コメントありがとうございました。
小さいお子さんがおられると、放射能やダイオキシンなどの汚染は気になるところですね。
釣った魚は安心して食べられる綺麗な海になって欲しいものだと、つくづく思います。
2012/09/16(Sun) 09:15 | URL | 川越の魚人 | 【編集
いつも
参考にさせて頂いてます。以前コメントさせて頂いたマルです。
それにしても魚人さんは、非常に勉強熱心で、僕も見習わなければと思いますm(__)m
前々から子供が2人いるので、ダイオキシンについては、気になっておりました。自分なりには調べたのですが、なかなか難しく、いまいち分からない感じでしたが、今回の記事で疑問が少し晴れました 
コメントは、なかなかできませんが、これからも楽しみに拝見させて頂きます  
2012/09/16(Sun) 00:25 | URL | マル | 【編集
offset さんへ
はじままして。
横十間川やハゼについての詳しい情報をありがとうございます。
最近はどこも水質が良くなっているとばかり思っていたんですが、そうでは無いんですね。
あちこちの釣り場がダメになっているようで残念です。
釣った魚を安心して食べられるような海になって欲しいものです。
今後ともよろしくお願いします。
2012/09/14(Fri) 09:04 | URL | 川越の魚人 | 【編集
横十間川は
横十間川の近くに家があるんでよく知っているんですが、この川のハゼはあまり良くありませんよ。
ダイオキシン以前の問題で、ドブ臭いんですよ。
護岸工事と葛西の埋め立てで、水質がとても悪くなりました。
石にはノロが溜まり、それがヘドロになっています。
魚影も薄くなり、昔は入れ食いだったのが、1日粘って30匹かそこらだと思います。

釣るだけならば、川の中に植え込みがあるので、その杭の間にテナガエビが増えてきてますので、それを釣るのもアリです。
あとはミズハゼとか呼ばれている大型のハゼが混じるようですね。
マハゼと違って美味くないみたいですが。
葛西の埋め立てで荒川のハゼはほぼ全滅です。
チチブはそこそこいるんですが・・・
自分はもう江戸川まで電車で出て釣っていますよ。
でも、ここのところ雨が降らずに水温が上がり、深場に逃げてしまっているので、桟橋釣りでも難しい状況です。ボートで200匹とか書いてあるのはその為です。深場に溜まっているのでしょう。

あと、もし釣りだけでいいのならばクローバー橋から島忠ホームセンターまでが遊歩道作っていますんで、来年辺り面白いかもしれません。
他に釣り物としては練り餌でグッピーとか狙えるかもしれません。親水公園内の橋の下とかに溜まっています。
色々回っていますが、やっぱり若洲しか釣れないみたいですね。
昔は夢の島大橋の下で大型のハゼが入れ食いだったんですが・・・熱帯植物園側のヨット係留所も良い釣り場でしたが、ダメになりましたね。
2012/09/12(Wed) 23:11 | URL | offset | 【編集
調布さんへ
コメントありがとうございます。
私も個人的には全く気にしないで釣れた魚は何でも食べる主義なんですが、
ハゼがもとで少子化に拍車をかける事になっては大変と思いまして・・・・・(笑)。

ご都合がよろしければ、是非ご参加ください。
2012/09/11(Tue) 23:08 | URL | 川越の魚人 | 【編集
参加調整中です。

私はかねてからこの手の話はあまり考えない軽薄な頭をしております。
自転車の生涯事故死亡率は1/9500です。これをしってから、あまり細かいことは気にしなくなりました。

いやいや、遠ざけるだけ蓄積がすくなくなるDioxinやRadiationからはお子さんは離したほうがよいですね。
賛成です。
2012/09/11(Tue) 22:57 | URL | 調布 | 【編集
釣り大好きクリボーさんへ
若い人は、これから先長い人生だから、少しは気にした方がいいかもしれませんよ。
魚は食べても大丈夫と思いますが、ゴミを減らす工夫をするなど、ダイオキシンの削減に協力しましょうね。
2012/09/11(Tue) 22:47 | URL | 川越の魚人 | 【編集
了解です
僕はあまり気にしませんけどね
2012/09/11(Tue) 21:51 | URL | 釣り大好きクリボー | 【編集
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